開発日記

開発日記Vol.3
「 ストレートパーマより断然やさしいくせ毛のストレッチ 」

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髪にやさしいくせ毛のストレッチ

髪の精巧な構造

髪は単純な繊維というわけではなく、100ミクロンほどの長さのコルテックス細胞の中に、2段階で組み合わされたケラチンの繊維がギュッと詰まった構造です。外側のキューティクルも髪の2/3ほどを包む鱗片状の硬い板が6層になっていて少しずつ(1/3)隙間があることで、曲がりやすくなっている。キューティクル1枚の内側はCMCと呼ばれる層があり、親油性と親水性を層状に合わせて持つ3層構造をしています。これはキューティクル同士をまとめる糊のような役割を担いながら、内側に水蒸気や水溶性のものを通す水分調節機能を持っています。キューティクルは硬くて髪の形を支持しています。

アイロンの引っ張り効果

髪の鱗を重ねたような構造だと、鱗同士の位置の修正が髪の本来の形(まっすぐ)を取り戻すのには効果的です。撚れた糸をしごくようにしながら、少し引っ張ってやると、癖のついた糸がまっすぐになります。この現象を参考にストレッチ効果の高いアイロンを作りました。具体的には特定の波長、波高をもつ波板の間を通すとまっすぐ引っ張るより、テンションをかけなくても効果的に撚りを修正してくれます。
髪をストレートにするというよりは、筋肉や筋を伸ばすストレッチのように無理せず姿勢の良い髪にできます。

このアイロンで癖のある髪を90℃でストレッチすると、癖が取れたように見えます。癖が取れた状態を長持ちさせられたら、美容効果として有益ではないか。

ストレートパーマの原理

毛髪内のコルテックスはオルトコルテックスとパラコルテックスという硬さや、水分に対する性質の違いのある二つが混在していて、直毛では均等に存在、縮毛では偏在しているといわれています。その事実から提唱されている現在のストレートパーマの矯正法は素晴らしい効果を示します。
原因と対応策の効果がはっきりと観察されています。そのプロセスでは180-200℃といった高温でのアイロン処理が必須になっています。
その代わり、初めにあったコルテックスの偏在が浸透な配置に代わっているという結果です。
性質の違いが発揮される状況でなければ、差はないのも同じストレートパーマの薬を使って、軟化させた髪に90℃のストレッチアイロンでストレッチしながら、同時にワックスリングを形成すれば、キューティクルより内側はそれまでと比べて、外界との水分やその他の成分のやり取りが少なくなります。その結果、コルテックス同士の性質の違いが出にくくなるのでストレートの状態が長続きします。
もちろん、200℃での処理が入っていないので、コルテックスの偏在はそのままですが、性質の違いが発揮できなければ差がないのも同じで、くせ毛の状態は2か月ほど影を潜めます。
この処理は90℃で行っているので、高温による変化を髪に与えていません。結果として、その後のヘアカラーやウェーブパーマに影響したり、ダメージが相乗的になったりというのは起こらない。
この手法をストレッチと呼んでいます。ワックスリング形成のためにこのとき使うのはLine Controlという名前にしました。